紫微垣(しびえん)
第5回

2011.10.8(土)19:00〜

講義内容                      
         常識を打ち破る!
             〜全体性と個性〜

   世の中の常識にこそ苦しんでいる人たちへ捧ぐ〜

〜プロローグ〜
  コンプレックスの正体

T常識というものさし
 1.中流意識
 2.人の目、人の評価
 3.日本人の特性はいつからはじまったか?

U移り変わる常識
 1.諸行無常という捉え方
 2.本当に正しいもの
 3.作られた常識、乗り遅れた非常識
 4.あなたの感性を測る

V古典から学ぶ
 1.老子・荘子
 
W正しい世界
 1.和の世界
 2.物質の三原則

X.邯鄲(かんたん)の夢(朗読)

〜エピローグ〜

  山本寛斎に学ぶ

 
祇園精舎の鐘の声

諸行無常の響きあり

沙羅双樹の花の色

盛者必衰のことわりをあらはす

おごれる者も久しからず

唯、春の夜の夢の如し

猛き者もついには滅びぬ

偏に風の前の塵に同じ
                        琵琶法師

 本当に大切なものとはなんなのか?
   生きることに恐れないための学びを行いました。



塾生からの感想

 「このあいだ電車に乗ったら、高校生くらいの男の子たちが、何人か乗って来ました。彼らは、ドアの前あたりに立つと、それぞれ話し始めました。

 電車が次の駅に止まりました。

、乗降客が結構いたにも関わらず、彼らはそのことにまったく無関心で、ドアの前を開けようともしませんでした。

 ふだんは言わない私もさすがに、
「あのね、そこにいたら他の人が通れないでしょ。一度外に出てくれる。また入って来ればいいんだから」そう言いましたが、
誰一人動くこともなく、また私のことをさめた目つきでちょっと見ると、また話し始めました。

 社会に中に生きながら、こうして今までの常識が常識でなくなることは、いったいどういうことなのでしょうね。

                            参加者の女性より


塾長の言葉

 いよいよ紫微垣も第五回となりました。

 塾生の方から、上記のようなお話しを伺いました。

 現代、確かに常識が何か?ということを、私達一人一人が忘れかけてしまっています。

 「常識とはなにか?」
この答えは簡単です。

 人が、そして人と人の関係が共に幸せであろうとするのが、社会の常識です。

落ちこぼれを作らないこと。寂しい人間を作らないこと。
それが、社会の役目ではないのでしょうか?

 しかし、実情は…

「こうあらねばならない」とか、「こういった考え方はどう思う」とか。
 戦いを啓発し、個人よりも、全体を重視して、それを出来ないものをみんなで攻撃するという…。

 僕は、プラス思考なんかどうでもいいんです。

 悩んでいようが、中途半端だろうが、それは人間らしくてとてもいいと思っている。
 お金がなかろうが、結婚出来なかろうが、それで人間の価値が下がるものでしょうか?

 正義の名の元に、人を傷つけることを、「善」と思っている方が、現代社会にはたくさんいらっしゃるでしょう。何人も、人を傷つけていい人なんていません。とんだ思い上がりです。

 紫微垣の講義の中で、何よりも伝えたかったことのひとつ。
 命の根源を守るための、大切なテーマをお話ししました。


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