紫微垣(しびえん)
第2期第17回、第18回、第20回

2012.8.26(日)11:00〜、9.2(日)11:00〜、9.15(土)15:00〜

講義内容                      
「どの道を行く?」
〜頑張れば、どれでも良いのか?〜

 立腰 3分間
 素読 方丈記 第一段
      

     
講義

T右に行くか?左に行くか?
 1.幸せな人生と不幸な人生
 2.占い師は、どこを観ているのか?
 3.運命を変えるためには

U神仏を敬う
 1.どの神仏でも功徳は同じか?
 2.修験道の修行の結果
 3.世間の言う幸せに惑わされるな
 4.右に行くか?左に行くか?

V幸せの捉え方
 1.塾生からの手紙
 2.松茸の山を目にした彼は…
 3.給料の高い会社に転職した人の話
 4.苦難の道を行けば智恵が授かる

〜歓談〜
  「子供の身長は、眠っている時に伸びる」
                   
   

塾生からの感想

 ☆Hさんからいただいたメールは、塾生からの手紙2に掲載しました。2ヶ月前の鑑定からも、ずっと拭い去れなかった気持ちを、今回、ご自身の言葉で、上手に整理されていらっしゃいます。

 ☆○○さんからいただいたメールは、本人のご好意から、今回の紫微垣の講義に、読み上げる形でご紹介させていただきました。
こちらに、塾生からの手紙に、文章を掲載してありますので、お読みになってみてください。

また、
 ☆「幸福って、どん底にならなければ、なれないんでしょうか?」(40代女性)
という、ご意見も頂戴しました。


 その疑問の回答を、上手にお伝えできるかどうか分かりませんが、私なりに応えてみたいと思います。




塾長の言葉


 右か?左か?で非常に悩む方がいらっしゃるのですが、皆さん、なぜでしょうか?



 私は、ある女性の引越し鑑定の際に、このことをお話ししたのですが、そもそも、
「何かあったら怖い」とおっしゃる方は、出来るだけ困難を避けて、平凡無難に楽をしたいという気持ちの裏返しなのです。

 確かに、人生色々なことが待っています。

 特に、今までつらい想いをされてきた方ほど、
「もう、こんな目には遭いたくない。二度とごめんだ」と思うのは、当然のことでしょう。



  しかし、どんなに気をつけていても、どんなに占いを駆使してみても、悪いことが起こる方は起こるのです。人には、天から与えられた天分というものがございます。


  たとえば、人は必ず死にます。
 
  どんな幸福な人生を生きた人でも、どんなお金持ちでさえも、平等に死は訪れます。

  それは、避けられない定めということで、「宿命」と申します。

  宿命は、変えることが出来ません。
  どんなに占いをしてみても、どんなにお金を積んでみても、ダメなものはダメなのです。



  命運は、何で決まるかと言えば、その人の生きた功。すなわち、徳分と劫によって決定されます。

  これは見事なもので、たとえ今が悪くても、世のため人のために一生懸命になって生きている人は、必ず幸せになれます。
  反対に、今がどんなに幸せであっても、周りに迷惑ばかりかけていれば、晩年は寂しい想いをしながら生きていかなければなりません。



  「若いうちの苦労は、買ってでもしておけ」と申しますが、若いうちに苦労するか、晩年になって苦労するか、ほとんどがどちらかです。

 徳分を積み、劫を晴らすには、どうしても苦労が必要になってきます。

 一見、楽しそうに泳いでいる水鳥の池の中をのぞいてみると、必死になって水かきで掻きながら泳いでいるのですね。

 しかし、東洋では「艱難辛苦、汝を玉にす」と言われ、西洋にも「逆境は人を賢くする(Adversity makes a man wise.)」と言われるように、ご自身を練磨することと、不幸であることはまったく違います。
  「どん底」とは、人生をやり直すことがすでに事態に困難なことを指しますが、そもそも紫微垣とは、そうならないための予防の知識、知恵を磨く学問所です。

 これからも、大いに学ばれていってください。



 紫微垣で私がこれまでお話しし続けて来た「幸せ」とは、たとえどんなことがこの先起ころうが、自分の力で、自分の判断力で、しっかり生き続けることが出来るような幸せのことであり、何かあったら「どうしたら良いかわからない」と嘆き悲しむような立ち位置の幸せのことを、私は決して「幸せ」とは思えません。


 もう一つ、紫微垣で説く幸せの形は、自分の幸せだけでなく、周囲の人たちみんなを、皆さんがいることで、その場を、その地域を、そしてこの国や世界を幸せにしていけるようにすることが目的の私塾ですから、今回のテーマに参加された方も、また、参加されなかった方も、もう一度原点に戻って、思い返していただけたらと思います。




            
                                                                                           寺千代


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