さざれ石
さざれ石(細石、さざれいし)は、「小さな石」を意味する言葉である。
その小さな石と石の間を、長い年月をかけて石灰岩の溶けたものが埋めることにより、大きなひとつの塊となって、このようなひとつの石となることがある。
私達の国歌「君が代」の歌詞の中にも、このさざれ石が登場する。
岐阜県揖斐川町には君が代の由来となったといわれるさざれ石があって、岐阜県の天然記念物となっており、またこの場所はさざれ石公園となっている。
私が初めてこのさざれ石を見て感銘を受けたのが、房総半島にある玉前神社のさざれ石である。
その小石ひとつひとつは、決して何かによって留められているようには見えず、そのひとつひとつが見事に自己主張しながら、あの歌の歌詞のように、千代に八千代に時間をかけ、巌となって、今までもそしてこれからも、揺るぎのない国家となって、一丸となって、家族となって、人であり続けるのである。
昴(すばる)と並び、和を以て貴しとなす。
日本人の心の象徴である。
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