私塾 紫微垣

漆(七)月の暦(こよみ)

7月9日の暦(こよみ)

四万六千日(しまんろくせんにち)7月9日10日は、東京浅草観音四万六千日です。

この日、浅草の観音様へお参りに行くと、
四万六千日行ったのと同じ功徳があるといわれています。
 
仏様にはそれぞれ縁日があり、
観音様は毎月18日、
お地蔵様は毎月24日、
お不動様は毎月28日とそれぞれ定められております。
(その他の仏様は、→こちら
この日は特別に功徳があるとされ、多くの人たちがお参りをいたします。
↑ ちなみに神社の神様でしたら、月で言えば1月5月9月が良いとされ、
また日にちで言えば、毎月1日15日となります。


さて、それとはまた別に、この7月10日は特別な日とされているのですが、
その根拠は定かではありません。
しかし、ある宗教家の先生によると、
確かにこの日の観音さまのお力はふつうではないと言われます。

4万6千日といえば、100年を裕に越す時間です。
正に神仏との千載一遇のチャンスですね。
本来7月10日が当日に当たりますが、
前日からお参りに来る方があまりにも多かったため、
9日と10日を毎年の縁日と致しました。

江戸時代、浅草寺の境内ではこの二日間限定で、小豆色をした「赤とうもろこし」が、
売られておりました。
「雷除け」のまじないになるとされ、大変人気がありましたが、
ある年にとうもろこしの不作があり、それからは、それに代わって、
お参りした人に、竹串にはさんだ三角形の
雷よけの御札が出されています。

9日には、ほおずき市が行われます。
これにも逸話があり、芝青松寺の奉公人が愛宕権現(京都市愛宕山上に根本社があり、
全国に散らばっている。愛宕権現は雷神を祀り、防火の守護神として有名である)
のお告げを受けたといいます。
それによると「6月24日の功徳日に青ほおずきの実を、愛宕の神前で鵜呑みにすれば、
大人は癪の根(腹の立つ原因)を切り子供は虫封じに効がある」と。
以来芝の愛宕神社の境内にほおずきの市が行われるようになり、
今日では、いつの頃からか毎年7月9日。四万六千日の日の風物となりました。





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