人生の書

10、本当の優しさ
 
 一見、優しいふりをする人って、いるよね。

 昔、薬師丸ひろ子さんか原田知世さんか忘れたけれど、「優しい人」ってどんな人だと思う?っていう質問形式のインタビューが彼女にあったのね。

 そしたら、彼女は「相手の身になって考えてあげられる人」って答えていました。

 うん、僕はこの回答、その当時も、今でも正しい答えだと思いますよ。

 相手の身になって考えたら、目の前で人が苦しんでいる時、さっと手を差し伸べるのが人情でしょ?
 よく、本当に苦しいときに、じっと黙って見ていて、あとになって、「だいじょうぶかい。大変だったね。痛かったろう?」っていう人がいるけれど、そういう人は、どんなに優しい言葉をかけたとしても、優しいとは言えないね。

 人間、本当に苦しい時に、その人の出来る限りの言葉や力や、勇気や愛を与えてあげるのが、本当の優しさです。
 

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