一人で住むのに、
この家は、
大きくって広すぎるから、
もったいないけど半分にして、
居心地の良い空間を創り上げた。
「しばらく経ったら、
また思った。」
それでもここは、
私には、
手に余りあるほどだと知ったから、
いまいるお家を半分にして、
自分だけの空間を創り上げた。
こじんまりとした、
私の身体によく合った、
すてきな空間が出来上がった。
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そうして暮らしてみたけれど、
私にはなんというか、
荷が重いの。
大きなお家は広い分、
掃除もお手入れも、
それは大変なことなの。
住んでみなければ分からない、
そんな苦労が実際あるの。
私はお家を半分にして、
居心地の良い空間を、
創り上げた。
カラーも家具も、
シンプルで、
シックで、
本当に私らしい、
趣味の良いお家を
創り上げた。
・・・
私は、とても悲しいの。
たんたんとしていて、
寂しいの。
船の沖ゆく
窓が
なつかしい。
指一本で
弾いていた、
ピアノの音が
なつかしい。
私の居られた
その場所が、
いまでも私は
なつかしい。